Reading 読解
精読と速読
リーディングに必要なのは精読と速読の両方の技術です。英文にもインフォーマルな手紙やメールから、英字新聞や雑誌のような時事問題を扱うもの、ビジネス文書や小説、専門書、学術論文といったものまでさまざまです。これらを日常生活や学業、仕事で生かすには、難易度に関わらずすらすらと読むことが必要です。
これらの文章を読む際、中学高校や予備校など「受験英語」の世界では精読のスキルのみが重視されてきました。その理由として最大のものは、試験では英文和訳問題が多いことです。英文を和訳するには単語や文章の構造を一字一句理解していることが絶対条件です。そのため、英文を読む際、何でも一字一句どういったものかを考え、日本語に置き換える作業に慣れさせるということが「受験英語」型英語教育の中核を担ってきました。
一方、語学学校では、速読のスキルのみが重視されてきました。その理由としては、大半の語学学校は日本語を介さずに英語を使うことが重視されていることです。日本語を介さず、かつ単語を一字一句説明するなどできないため、「一字一句わかる必要なない。英語で考えて文章の大意がわかればよい」と指導します。全ての英文が難解な構文を含むとは限らないため、それでも日常生活に役立つ読解力はある程度までは身につきます。
しかし、考えてみてください。本当に使える英語とは何でしょうか?
先に述べたように、英文にはさまざまな種類があります。また、将来の仕事や学業を考えると、難易度の高い文章も読めるようになる必要があります。テストだけに対処できる英語力でも、正確さを欠く飛ばし読みだけの英語力でもない精読と速読を合わせた読解力を養いましょう。
Vocabulary編でも紹介した増進会出版社の速読英単語シリーズや速読速聴英単語シリーズは、リーディング教材としても使えます。たくさん読んで速く読めるように慣れましょう。
初級レベルの人は、まずは何が何でも文法や単語がわかるように、文法や語彙の勉強を優先しましょう。以下の教材は中級・上級レベル向けです。
教材
英文解釈のトレーニング 必修編 Z会出版 レベル4−5
総合評価 ★★★★
使いやすさ ★★★
充実度 ★★★★★
必須度 ★★★★★
概要
Z会の大学受験対策用リーディング教材。文法項目を一通り解説した「講義編」と練習問題を扱った「問題編」「解答編」からなる。それぞれの章では同じ文法項目を扱っている。洋書の英文法の教科書では扱われない日本語と英語の著しく異なる部分を集中的に扱っている。日本語を母国語とし、小さい頃から英語には触れていない日本人にとっては必須の教材。
他の英文法の教材を一通り終えたあとに取り組もう。なお、この本には姉妹編の「実戦編」がある。しかし、「講義編」がなく問題の解説も最小限のため、基本的な英語力が身に付くものではないのでお薦めしない。
使い方
講義編を読み、問題編に取り組む。この際、人間が一度に記憶できる量は限られるため、必ず一章ずつ行うこと。また、一章ずつでもやや分量が多いため、最初に一度読んだだけで理解できなくてもよい。最初は一度読み、問題編を解き、わからなければ講義編に戻るという形でよい。練習問題は、短文で基本的な内容を扱う「確認」問題と長文で応用的な「演習」問題がある。確認問題は理解度をチェックするのに特に重要なので、絶対に飛ばさないこと。また、自分の考えた答案を自ら確認するため、嫌がらずに答えを紙に書くこと。ただしあまりに時間を使いすぎるのも非効率なため、復習の際はただ読むだけでよい。
MORE READING POWER Longman レベル4−5
総合評価 ★★★
使いやすさ ★★★
充実度 ★★★★★
必須度 ★★
概要
Longmanのリーディング教材。速読のスキルが網羅されている。速読には必要な情報を素早く見つけるscanningや飛ばし読みで大意を把握するskimmingなどのスキルがある。この本ではこれらが学べるわけだが、いずれにせよ大量の文章に読みなれている必要があるため、この本だけで速読ができるようになるわけではない。また、TOEFL®対策用の教材で速読のスキルが学べるものもあるため、必ずしもこの本が必要とは限らない。なお、この本には初級・中級者向けの姉妹編があるが、内容が必須というわけではなく、初・中級者には難しすぎるため、お薦めしない。
使い方
一章ずつ問題を解いていく。特に特殊な使い方はない。